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2025/12/17 20:01:57
 

 

Greensheetは、フュージョン・ワールドワイド(Fusion Worldwide)が毎月発行する電子部品サプライチェーン全体の重要な動向をハイライトする市場レポートです。 7月号では、CPUGPUIC、受動部品など複数の製品カテゴリーにわたる関税のボラティリティとその影響にスポットライトを当てています。また、現在進行中の貿易摩擦、半導体生産のシフト、中国の政策変更による市場の混乱に対する顧客とサプライヤーの反応についても検証しています。サプライチェーンのダイナミクス、価格圧力、製造投資などのより広範な洞察により、2025年のグローバルソーシング戦略がどのように進化していくかについての将来的な見通しを提供します。

 

本レポートは、弊社の情報源から収集された市場情報に基づいて作成されています。

 

製品最新動向:Greensheet 12月号 

 

主要なテーマ

  • メモリ不足、2027年まで続くとの予測:大手OEMメーカーや企業顧客は、DRAM /NANDの供給不足が当初予想されていた2026年ではなく、2028年まで続くと予測しています。SamsungSK HynixKioxiaは、すでに2026年分のNAND生産能力をすべて売り切り、ハイパースケーラーと2027年の供給枠について交渉中であると報じられています。
  • Nexperiaが一部再開も、問題は終息に程遠い:厦門と東莞の一部Nexperiaディストリビューターが見積もりと出荷(中国国内および香港向け)を再開した一方、世界のOEMメーカーは同ブランドから完全に撤退しています。自動車業界のティア1メーカーは現在、完全なトレーサビリティを要求しており、ON SemiDiodesInfineonを大規模なドロップイン代替品として認定しています。
  • BroadcomTSMCの優先順位変更による供給ショックに直面:TSMCBroadcom向けウェハ割り当てを50%削減し、メモリおよびAIチップ向け生産能力に振り向ける方針と報じられています。Broadcomのディストリビューターは、2026年第1四半期からネットワークおよびストレージIC全般で大幅な価格上昇とリードタイム延長が発生する可能性があると警告しています。

 

製品の最新動向

集積回路

  • TSMCによるBroadcom向けウェハ生産の戦略的削減が、即時の供給懸念を引き起こしています。2026年には供給不足と二桁の価格上昇が予想され、特にAIイーサネットおよびRAIDコントローラーで顕著となる見込みです。
  • Marvell製コンポーネント、特に88E-xxxシリーズのリードタイムは、標準の26週間より大幅に延長されました。既存のバックログ注文の大半は現在保留状態となり、更新された納期を待っています。この遅延は、TSMCAI関連メモリ生産に向けウェハ生産能力を戦略的に再配分したことに起因し、その結果Marvell向けのウェハ割り当てが約50%削減されました。
  • GigaDeviceのフラッシュメモリは供給不足で、リードタイムは2026年以降に伸びます。
  • XilinxXC7シリーズは、原材料の供給とコストの問題により、最近納期が14週間から23週間に延長されました。

 

CPU(中央処理装置)

  • 市場では、Intelの第121314世代CPUAlder LakeRaptor Lake)が、新世代アーキテクチャを圧倒的に上回る支持を得ています。Meteor LakeLunar LakeArrow Lakeの採用は、性能と設計面での重大なトレードオフにより限定的となっています。その結果、旧世代IntelCPUへの需要は依然として強く、供給不足を悪化させ、スポット市場のプレミアム価格を押し上げています。
  • Intelは、サポート終了(EOL)となるRocket Lake CPUの完全な割り当てを終了し、レガシーサーバープラットフォームに対するサポート終了ロジスティクスを加速しています。
  • AMDのサーバー用CPUは、GenoaおよびTurinシリーズにおいて供給問題が続いています。特に9554、9654、9334は、供給が限られており、長期予約(LT)で約8~12週間のリードタイムがかかります。
  • サーバー向け以外のセグメントでは、AMDデスクトップCPUのリードタイムが34週間に安定しており、供給が逼迫する市場において数少ない明るい兆しとなっています。

 

GPU(画像処理装置)

  • NVIDIARTX 2000および4000 AdaワークステーションGPUの割り当てが11月から20261月に延期されるため、リードタイムは現在8週間を超えています。
  • AI開発用GPUの需要の高まりとGDDRメモリの潜在的な不足により、NvidiaRTX 5090 のリードタイムは20262月まで延長されます。

 

メモリ

  • Micronは、コンシューマー向けCrucialメモリおよびSSD製品ラインの製造終了を正式に発表しました。出荷は2026年度第2四半期末(20262月)までに終了し、その後当該事業ラインは正式に閉鎖されます。

 

RDIMM(サーバ・ワークステーション用メモリ)

  • DDR4 RDIMMDDR5 RDIMMの供給がともに大幅に制限されており、市場価格は毎週上昇しています。メモリ生産量の75%以上がハイパースケーラーやAI/クラウド企業向けに割り当てられており、従来の流通チャネルに回される分は25%未満となっています。

 

SSD(ソリッドステートドライブ)

  • SamsungとSolidgmのエンタープライズおよびコンシューマーSSDの供給不足が2026年第1四半期に深刻化となっています。エンタープライズSSDの価格が少なくとも20%上昇するとの報告があります。
  • 大半のストレージ専門家は、1月に大幅な価格調整が行われることを確認しており、シリーズによって20%から50%の値上げが見込まれます。多くの顧客が約1/3の割り当てしか受け取っていないと報告しています。
  • Samsungは今後、250GBおよび500GBSSDモデルをすべて製造中止とします。最低容量は1TBとなります。
  • Transcendは、NAND不足によりSSD価格を20~25%値上げし、顧客への出荷を延期しました。

 

HDD(ハードディスクドライブ)

  • 現在、SeagateWD、さらには東芝を含むすべてのベンダーにおいて、リードタイムが52週間を超過しており、特に20TBおよび24TB容量モデルへの需要が最も高まっています。

 

受動部品

  • Kemetのタンタルコンデンサのリードタイムは、32週間から42週間に延長されました。
  • パナソニックとKemetは、ともに価格を引き上げており、2026年にはさらに価格を引き上げる見込みとなってます。

 

サプライチェーンの動向

 

メーカーニュースと最新情報

  • オランダに本拠を置く半導体メーカーNexperiaの中国親会社であるWingtechは、同社の支配権をめぐる協議のため、裁判所が任命したオランダ企業の管財人を招いたと発表しました。これは関係改善に向けた第一歩となる可能性があります。[情報源:CNA]
  • SK Hynixは、H200の輸出承認で最大の恩恵を受けています。同社はH200に採用された第5世代高帯域幅メモリ(HBM3E)の主要供給元と報じられており、供給量が必然的に増加するため最大の受益者となるでしょう。[情報源:Trendforce]

 

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